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Yama_Blog

デザイン学科絵画コースを題材としたブログです。山口先生の考え方やスクーリングの様子などを掲載しています。

2012年2月19日

 先に投稿した「絵画制作への導入1〜7」をご覧いただいてから見ていただくと、この制作で取り組んでいる活動の意味合いをよりよく理解していただけるかと思います。
今回撮影した学生は、アクリル画は始めての体験です。絵画制作のプロセスをいくつかの段階に分け、それぞれの段階で意識す ること、しないこと、取り組むこと、取り組まなくて良いことを決めることで、持っている能力を集中して効果的に活用していきます。「絵を描く」というひとつの能力があるわ­けではありません。それはいくつかの能力の総合であり、そのひとつひとつの能力は実はだれもが普通にもっていて、普通に使っている能力です。絵画の描き方を学ぶということ­は、そうした能力の使い方の効果的な使い方を学ぶということでもあります。
 段階的に制作を進めますので、描画や彩色を何層にも重ねていくことになります。そうした段階を追いながら徐々に形を修正したり、表現したい色彩を模索していきます。最初か­らきちんとした下絵を描き、そこに色を塗っていく塗り絵的なプロセスとは真逆の進め方、制作の途中でどんどん修正を加えていける描き方です。初学者にとっては、始めから正­しく描くことを要求されるのはプレッシャーになります。描く中で正しいことに気づいていける、そういうプロセスが大切だと思います。修正を繰り返すなかで対象の形態や色彩­を理解し、造形を味わうことを身につけ、自分の表現したい造形についてイメージを固めていくことができるようになります。こうしたプロセスを通じてカタチや色彩とふれあい­、多くの経験をすることで、表現技法や考え方の引き出しが増え、またこの先、絵画以外の分野を学ぶ上での基礎となっていくのです。
 制作の途中で、実際のモチーフにはないようなカラフルな色使いをしています。こうした色使いに特にルールがあるわけではありません。全くなにも考えずに使っているわけでも­ありませんが、先ず好きな色で描きはじめる、同じ色ばかりずっと使っていると、だんだん線が見えなくなってくるので色を変える、それを繰り返しているうちにカラフルになっ­てきたと、そのようにお考えください。



2008年6月1日
仕上げ段階。これ迄より一歩、二歩細かいとろこにまで踏み込んだ描写と固有色を意識した彩色。明るい部分の色と暗い部分の色を同時に描くやりかたもあるが、今回は別の段階にしてみた。明るい色と暗い色を別に描くことで、それぞれの絵具が混ざらずメリハリのある明暗、陰影表現ができるようになる。また暗い色の絵具の上に明るい色の絵具を乗せることで、光があたっているような印象に近い効果を出すことができる。

段階的制作1段階的制作8


2008年6月1日
明部の固有色を彩色し、細部を描き仕上げとする。段階的制作の各段階での描画を抜き出して見せられるように、キャンバスではなくプラスチック板に描いてきたため、撮影時の照り返しやプラスチック板が重なることで初期に塗った絵具の発色が悪く見えたり、明明暗のバランスがおかしくなっている。改善お必要がある。

段階的制作2固有色明部、細部


2008年6月1日
先の行程の延長として大まかなに明暗の構成だが、ここでは複数の色相をつかって描いている。一応明部に黄色、暗部に紫、中間はその2色を適宜混色して描いている。経験の浅い方は、モチーフの固有色以外の色を彩色することに戸惑いや違和感を覚えるかもしれない。どんな考えからそのような色を塗るのか。いろいろな効果、作家個々の理由はあるだろうが、現段階では調味料だと思ってもらえば良い。食材と調味料の味が同じでは意味がない。食材に対し、異なる味の調味料を使うから強調したり、引き立てたり、別の味わいを引き出したり、味わいを深くするのである。同じように最終的に彩色したい色と敢えて異なる色をあらかじめ施すことで最終的な色彩、絵具の表情に味わいが出てくるのである。

段階的制作4段階的制作10


2008年6月1日
この後、仕上げに向けて固有色を彩色したり、また細部も描写していくため、ここではそのための準備段階としの素描をした。仕上げに向けて素描ではあるが、それほど細かいところまで表現したものにはしていない。

段階的制作3段階的制作9


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